『セーラー服と吸血鬼』春田純一ファンを全員白目にさせるドラマ

セーラー服と吸血鬼 特撮
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みやこです。俳優の春田純一さんが好きです、というにはおこがましいくらいマッドギャラン様のほうが好きです。

そんな私ですが、春田さんの出演作は80年代後半~90年代ぐらいは大体見ていて、「30代の春田さんが一番好きだな!」と思ってます。

『セーラー服と吸血鬼』は春田さん40歳のときの作品なんですけど、なんと春田さんの主演作なのです。

バイプレーヤーが多い春田さんにしては超珍しいでしょ。

春田さんは吸血鬼役で女子高校生と恋に落ちるっていうストーリーなんですが、もっと卑近に言うと春田さんが攻略対象になってる乙女ゲームみたいなストーリーです!

にわかに信じられないと思うけどホントなんだって!!!

惜しむらくはこのドラマ、ソフト化もされてないし再放送もしてない(たぶん)。
みんなでなんとも言えない気持ちになってほしいのに!!

というわけで、ネットにはほとんど情報が無いドラマですが、紹介してみたいと思います!

『セーラー服と吸血鬼』のあらすじと感想

1話のあらすじ

16歳の誕生日を迎えた愛(山口紗弥加)はバーを営む影山啓介(春田純一)と知り合う。

離れて暮らす父親の姿を啓介に重ねた愛は、啓介が気になりバーまで会いに行く。

夕暮れの外人墓地を歩く二人。日が暮れるにつれ、様子がおかしくなる啓介。

「いっしょに夜景をみたい」という愛に、啓介は「おれは夜が嫌いなんだ」と言って立ち去ってしまう。

一人で夜景を眺める愛。暴漢に襲われそうになったところを啓介が救うものの、愛を怒鳴りつける啓介。

「女が一人でこんなところにいるのが悪いんだ! 女が男の血を狂わすんだよ! 分かったらさっさと帰れ! 二度とおれの前に姿を見せるな!」

一人きりの家に帰る気にならず、再び啓介のバーを訪れる愛。啓介に追い返されそうになり涙を浮かべる。

「そんなひどいこと言うんなら、最初から優しくしないでよ!」

飛び出ていく愛。出会ったときの優しい顔と、愛を怒鳴る顔。どちらが本当の啓介なのか……。

1話の感想

吸血鬼なので普段からサングラスかけて歩く啓介、春田さんファンにはすでに見慣れた姿なのではないでしょうか。

マッドギャラン様(巨獣特捜ジャスピオン)も李白龍(電脳警察サイバーコップ)もサングラスをかけているんで、「またか!!」と思われるかもしれません。
私なんかは「制作側も春田さんファンでマッドギャラン様のサングラス姿が好きなのかな?」って今でも邪推しているくらいなのでね。

1話は啓介のシャワーシーンもあって、ちょっとサービスが良すぎる!ニヤニヤする程度に嬉しいけど!

そして愛を怒鳴りつけるシーンは、テレビドラマとは思えないくらい怖いよ。しかしクソオタクなので、「これぞ舞台で鍛えられた演技力!」とか勝手に嬉しがってるからね。

「こんなセリフを春田さんに言わせるかっ!?」っていうくらい啓介のキザなセリフも、優しさから怒りまで多彩な表情も、とにかくファンが喜ぶのを詰め込みましたって感じの1話なのです……。
ひょっとして、制作陣の春田ファン率は恐ろしい高さなのでは!?

それにしてもこのドラマ唯一の失敗とも言えるのが、ヒロインが理解しがたい行動を取り続けるので共感できないことかな。
10代の山口紗弥加、めっちゃかわいいのになーキャラ設定がなー……

ヒロインの愛ちゃんは「女子高校生はお姫様扱いされて当然」といった価値観なので、初対面時から啓介にタメ口だし、冷たい態度を取られるやいなや「最初から優しくしないで」と。

お前はオタサーの姫か!!

2話のあらすじ

啓介と出会った花屋さんでアルバイトすることにした愛。
商品の配達料代わりに啓介にケーキをおごらせ質問攻めにするものの、啓介は答えず逆に愛に尋ねる。

「じゃあ、俺も訊こう。なぜそんなに俺に興味を持つの?」
「わたしの16回目の誕生日にいっしょに過ごしてくれたから」

ニューヨークにいる愛の父親が帰国できなくなった寂しさを、啓介と過ごす時間は癒やしてくれたのだ。
事情を聞いた啓介はにっこり微笑む。しかし、次の瞬間、愛の首筋をみた啓介は震えだす。

「もう、おれに関わらないでくれ」

人が変わったように愛と言い合いになる啓介をひっぱたき、愛は駆け去った。

父からの電話は「書類を送れ」と言いつけるとすぐに切れてしまい、愛の胸に寂しさが広がる。
愛は書類と同じ場所にあった父の日記を読んでしまい、自分が父親から疎まれていることを知った。

落ち込んだ愛は啓介の声が聞きたくなって電話をかけるものの、電話に出たのは啓介の友人の圭太(益田圭太)だった。

「啓介、愛ちゃんのところに行ってあげなよ!」
「行けるわけないだろう!? 助けるどころか、おれがあの子を殺しちまう」

公園で一人夜景を眺める愛の後ろから穏やかな声がかかる。

「もう遅いから帰ろう」啓介だった。

父親の日記のことを話す愛。日記には次第に母親に似てくる愛を見るにつけ「子どもなんかつくるんじゃなかった」と書いてあった。
母親が死んだのは自分の出産時だったこと。それを知ったときから愛は自分を責めてきたこと。

愛の事情を知った啓介も自分のことを話し始める。
事故で彼女が亡くなり、逃げるようにこの街にきたこと。

「悲しいのは君だけじゃない。悲しみから逃げちゃいけない。悲しみから逃げ出すと、もう本当の喜びを味わうことができなくなる。おれのように。…君を生んだことを、本当にお父さんは悔やんでいるのか?」
「きっと一番苦しんでいるのはパパなんだ」
「それを分かってあげられれば、君は十分大人だよ」

そのとき雲の合間から月が顔を出し、吸い寄せられるように引き込まれる啓介。
彼の背中に向かって愛は叫ぶ。

「好きなの! 裏切られてもいい、傷ついてもいい、あなたが好きなの!」

2話の感想

えええ!!?? このタイミングで告白かよ愛ちゃん! 空気読んで!!!!

叫びたいのはこっちだよ!!

啓介が吸血鬼だということを知らないのは愛ちゃんだけだとはいえ、吸血鬼の本能に支配されそうになるストーリーの山場でなぜ告白!!?

愛ちゃんの告白を聞いた啓介も振り返ってポカーンとするんだけど、心中お察しますよ……。

吸血鬼の本性を啓介が出す前に愛ちゃんが肉食獣の本性を出しちゃったっていう。
2話はいい話っぽかったのに、告白で全部吹っ飛びましたよね……。

3話のあらすじ

啓介が愛の首筋に噛み付こうとした瞬間月の光を雲が遮り、正気を取り戻した啓介は愛を押しのけ、逃げるようにその場から駆け去る。

翌日、昨夜の出来事を一部始終見ていた圭太は、啓介に尋ねる。

「愛ちゃんのこと、どう思ってるんだよ?」
「父親のことを聞いて、かわいそうって思っただけさ」
「かわいそうは愛してるの始まり。愛ちゃんはちゃんと好きですって言ったぜ。啓介もはっきりしてやったほうが良いんじゃないの」

バーで話しているところに愛が訪れる。愛は手料理を振る舞うというが不足の食材を買いにすぐに出ていく。
愛が戻ると、バーには圭太しかいなかった。

そこへ2階の自室から降りてきた啓介が愛に言う。

「今日は帰ってくれないか。その代わり、明日は一日付き合うよ」

素直にはしゃぐ愛と呆然とする圭太。

翌日、約束通りデートする啓介と愛。愛は啓介に一方的に話し続けるが、啓介の反応は鈍い。

「……さっきから元気ないね。どうして、急に付き合ってくれる気になったの?」
啓介が重い口を開く。
「前に、事故で死んだ女の話をしたよな。……事故じゃないんだ。おれが殺した」

彼女の誕生日に、自分の意志では抗えない本能に動かされて啓介が気づいたときには彼女を殺してしまっていた。
その時初めて、自分の中に吸血鬼の血が流れていることを知ったという啓介の告白を、愛は信じられない。

「おれは、いつ君を襲うか分からないんだ。……消し去ってくれ、すべての君の記憶からおれのことを」

デート中に撮影した写真を見つめる愛。写真の中には啓介が写っておらず、啓介の言葉を信じざるを得ない。
啓介もまた自宅で、人間だった頃に恋人と一緒にいる写真を見つめながら独りごちる。

「あの子だけは傷つけられない。あの子だけは」

一方、啓介と愛が出会う前日に起きた殺人事件を追う刑事(六平直政)は、函館の事件との類似性を突き止め、啓介の前に現れる。

「私は吸血鬼の仕業だと仮設を立てた。バカげた話ですが忘れちゃいけない。現に2人が死んでいるんです。たとえそれが何者の仕業であっても許されることではないんです!」

夜も更けた路上で、愛も啓介に迫る。

「おれが怖くないのか?」
「私が怖いのは、あなたを失うことだけ。あなたが悪いんじゃない、血が悪いの」
「わかったようなことを言うな! ……おれは化物なんだ、愛する者さえこの手にかける獣なんだ…」
「あなたは獣なんかじゃない! 人を傷つけたくないから、誰も愛さず誰にも期待しないでずっと生きて来たんでしょ!?」

呪われた血に逆らえず人を殺してしまった苦しみに苛まれる啓介を、愛は抱きしめた。今度は自分が啓介を守ると泣きながら。
啓介もまたこの少女を愛し始めていることをはっきりと気づくのだった。

3話の感想

ここに至って、目が離せなくなってまいりました!!
(無理やりなテンション)

冒頭で愛ちゃん、「好きなの!」という叫びのあとに目をつぶってキス態勢に入っててですね……図々しいにもほどがあるだろ!!!

図々しいといえば、啓介にしつこくつきまとい続ける愛ちゃんに正直恐怖を感じるわ……。
どこにでも現れるし、押しが強すぎて女子高校生っていうより熟女に見えてくる(控えめな言い方)。

4話のあらすじ

砂浜に2人並んで座る愛と啓介。ずっと一緒にいると約束を交わす。

「おれは変わる。変わってみせる。君が勇気をくれた。おれはもうこの血から逃げたりしない」
「いいの私は。啓介さんさえ側にいてくれたら。変なこと考えないで。血に逆らったりしたら命だって……」
「大丈夫。君を一人にはしない」

啓介を見送り1人になった愛に刑事が聞き込みをするも、愛は取り合わない。
刑事が啓介を狙っていることを知った愛は、啓介に連絡を取ろうとしたがつかまらない。
バーに駆け込む愛。いたのは圭太だけ。

「啓介さんはどこ?」
黙り込む圭太に業を煮やし啓介の部屋に入ると、恋人との写真の燃え滓を見つけ愛はただならぬものを感じる。
再び圭太を問い詰めるとしぶしぶ口を開いた。

「愛ちゃんのために、啓介は人間になろうとしてるんだよ」
「どういうこと」
「自分と戦ってるんだよ。手錠をして外から鍵をかけて」
「そんなことしたら命まで危なくなるかもしれないのよ!? 私も一緒に戦いたいの! 啓介はどこなの?」

愛と圭太は啓介がいる倉庫へ向かうも、手錠は引きちぎられ啓介は見つからない。
啓介を探す2人は、吸血痕の残る女性の殺人現場に遭遇してしまう。

2人が愛の自宅に帰ると、啓介からの手紙を見つける。
血の力に負けた啓介は愛の前から姿を消すことを決めたのだった。

約束を交わした砂浜に一人佇む啓介。
夜明けの太陽に向かってロザリオを掲げ、愛を思いながら意識を失う啓介。
愛が駆け寄って寄り添うも、啓介は動かない。愛は啓介の顔を抱き寄せるとそっと唇を重ねた。

愛はバレンタインデーのプレゼントにロザリオを贈った。
首から下げ、嬉しそうな顔をする啓介。

「ねえ啓介、覚えてる? 私達の出会い」
「海岸で気絶していたおれを、君が助けてくれた」

記憶を失った啓介に愛はすこし寂しそうな顔でつぶやく。

「大切なのは今だよね。今、一緒に居られること」

横から圭太が口を挟む。

「ねえ啓介知ってる? ドラキュラってね、人間の女の子に愛情いっぱいのキスをされると人間に戻れるんだよ」
「ただしバージンじゃないとだめなのよ」
「今どきドラキュラなんているわけないだろ」

仲良く歩く3人を今夜も三日月が照らしていた。
(おわり)

4話の感想

愛ちゃんみたいなウザキャラに攻略されてしまい、ハッピーエンドなのに素直に喜べねぇ~~!
せいぜい青少年健全育成条例に引っかからないでほしいと切に願います。

最初のイチャイチャシーンからすでに甘すぎて、摂取許容範囲を軽々オーバーです。
啓介さんは完全に愛ちゃんのペースに巻き込まれてて、ヤバイ以外の言葉が出ない。
愛ちゃんに変なもの食べさせられてない?

そして取って付けたような結末。

あーーーこのこみ上げる感情は、太古の二次創作の読後感に似ている!!
恥ずかしくてもう見たくないような、癖になってそのうちまた見たくなるような……
言葉知らなくてもどかしいんだけど、そういう気持ちです!

ほんと誰か一緒に見てくれ……もうひとりでは耐えられそうにないので笑

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