【社会人VS高校生】授業中に実際にもらった質問3つ!

キャリア教育
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私が関わるキャリア教育は今のところ高校生相手の授業が多いのです。

自分では内気な方だと思っているんですけど、キャリア教育の場では生徒さんにも先生方を始め関係する方にも積極的に話しかけています。普段なかなか触れ合う機会のない方とお話できるのも、キャリア教育の楽しさの一つでしょう。それは子どもも大人も関係ないのです。

授業に携わる方には、「高校生が何を考えているのか知りたくて参加しました!」ってニコニコしながら挨拶される方が多いです。

生徒の中には大人がなぜそんなことを言うのか分からない子もいると思いますが、その言葉は事実ですし私も授業に参加するたびに思っています。

異世代が対話するとき、価値観や見識の違いから何らかの衝突が必ず生まれます。それを楽しむのか、新たな知見とするのか、反発するのか……。衝突をどう処理するかは人それぞれですが、心に化学反応が起きるような大きな衝突が生まれるといいなと思います。

さて、私が各地の高校生から訊かれた印象的な質問を幾つかご紹介したいと思います。
私だけでなく、心の化学反応が沢山の人に起きたら嬉しいです。

転職しても変わらず役に立つ能力ってありますか

転職回数多い上に現在は自営業なので、私のことを社会からの落ちこぼれって見る人はいるかもしれませんし、まぁ勤めに向かないというのは事実かも。

勤めているときは評価していただいてることが多かったとは思いますが、仕事に飽きたり成長が望めなくなると辞めるっていうパターンです。反対に長く続いているところは、裁量できる仕事が多いところですね。

回数多い上に職種も全然違うんですけど、変わらず大事にしてきたことは想像力、相手を思いやる心だねって答えました。

相手っていうのはお客様だけでなく自分以外のすべての人。

仕事の段取りも、新しいアイデアも、失敗したときのリカバリ法も、想像力が生み出すものだから。
上司や先輩の動きをよく見て仕事を覚えたり、お客様の表情や声色からどんな気持ちになっているかを理解したり。
想像して相手の立場になってみるって、どんな仕事でも重要なんじゃないかな。人間を相手にする仕事はもちろん、そうでない仕事でも。

ただ日々を過ごすだけでは想像力は鍛えられないので、学生のうちにできるだけ大勢の年齢も立場も違う人と対話するのは有効だと思います。好奇心の向くままに行動するのも学生ならオッケーってとこあるしね。

社会に出るのちょっと怖いです

この質問をくれたのは、おとなしそうなお嬢さんでした。
分かる分かる! 私もそう思ってたし。

また違う子は「私なんて何にもできないし」って言ってて、どんな子なのかよく話をしたら具体的な将来の夢もある。それなのに「理想の自分は?」という質問に「勉強も運動もできるパーフェクトヒューマン」という答えが返ってくる。

この二人も、同じようなこと考えて学生時代を過ごしていた私も似てるし、見落としているところがある。

それは、自分が幸せであることと世間的に完璧であることは関係がない、ということ。

社会に出るのが怖いのは、どんなところか分かってないから。「社会人」で括って見てしまうとどんな人がいるか分からないから、素の自分では通用しないと考えてしまう。
夢があってもどうすれば叶えられるかを本気で考えたり調べたりしないから、とにかく完璧であろうとして潰れてしまう。

大人は子どもに「将来何になるの?」って気安く訊くけど、「どういうときが幸せ?」って尋ねたほうが自分の人生を考える機会が増えると思うんですよね。
「こういうときが幸せ」⇒「幸福感を得られそうな職業は何?」⇒「では今の自分ができることは?」っていう考え方になって欲しいなって思います。

夢とかやりたいことってあるんですか

この質問がきたときは本当にびっくりしたのでとても印象に残っています。
逆を言えば、大人は夢も希望も将来もない、つまらない存在として見てるっていうことですよね。

70歳くらいの人が同じ質問を受けて「私も年だからそんな夢なんてありませんよ」と答えているのを目の前で見たことがあるので、そういう大人もいるのは否定しません。

だけど活き活きしてる人は例外なく「将来の夢」を持っています。むしろ夢こそ生きる原動力ですよ。

大層なことじゃなくても良いんです、明日が来るのが待ちきれないような楽しいことが夢なんですから。

私自身はこのとき、あれもしたいこれもしたいって4つくらい挙げたし、帰ってからも呟いてますね。

私は周囲の目を気にしていた学生の頃よりも、大人になってからのほうがずーっと楽しいことが増えましたけどね。

まとめ

記事を読んで気づいた方もいらっしゃるかもしれません。
3つの質問のいずれも、キャリア教育で育みたい人間の基礎力に関係しています。

私たちが授業で生徒と関わるのは、彼らの人生の非常に短い時間であるしすぐに忘れてしまうかもしれないけれど、それでも心の化学反応が起こっているって信じて活動していきます!

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