『激走戦隊カーレンジャー』25周年記念イベント 集まれ!ゴールド免許運転者《ドライバー》(2022.03.05)

あつまれ!ゴールド免許運転者 特撮
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25年……まちに待った私たちへのご褒美イベント!

ただでさえ毎回チケットを取るのに苦労する高寺さん主催のイベントですが、コロナウイルス感染拡大防止のため座席数を減らしての開催とのことで、2分くらいで完売していました。

かくいう私も半べそかきながら、なんとかゲットいたしまして、チケット発売日〜イベント当日の一ヶ月はずっとにこにこ上機嫌で過ごしました。

「この程度で怒るわけない……なぜならカーレンジャーのイベントに行けるからだ!」

前日には、行って帰ってきた夢までみちゃいました笑。

帰宅後も多幸感がずっと続いておりまして、毎年カーレンジャーのイベントやってくれたら、幸福のうちに人生終えられそうじゃん……。

 

『集まれ!ゴールド免許運転者《ドライバー》』出演者

  • 浦沢義雄(脚本家)
  • 佐橋俊彦(作曲家)
  • 竹本昇(監督)
  • 佛田洋(特撮監督)
  • 高寺成紀(プロデューサー)
  • まるたまり(ダップ役・司会)

入場前の様子

待ち合わせのため、会場のシアタス調布に12時頃には到着してグッズ購入してほくほく顔でいましたら、ちょうど出演者が会場入りするところに居合わせまして、「うぉぉぉ!!カーレンジャーを作った人たちが動いている!」と内心で拳を振り上げていました。

昼ごはん食べて会場に戻ってきたら、ロビーに集っているお客さんもたくさんいらっしゃって、もう会場もお客さんもカーレンジャー色に染まっていましたね。静かなる熱気!

集まれゴールド免許運転者ビジュアル

集まれゴールド免許運転者タイムスケジュール

何をやるのかさっぱり分からないタイムスケジュール

 

ロビーにはサントラが流れてるし、この時点でちょっと目頭が熱くなっちゃった。

第一部開演

イベント内容は裏話だけで3時間という予告がされていたのですが、いや本当に表に出しちゃいけない裏話が多くて詳細なレポートはできないので、そこは私の感想でご勘弁ください。

出演者が登壇されたとき、司会のまるたまりさんが、「みんなに会えて本当にうれしい」っておっしゃって、それ会場全員の気持ち代弁してるなーって思った。

25年分積み上げてきた思いって、人によっていろいろ違うだろうけど、総括すれば「またカーレンジャーに会いたいよ」なんじゃないかな。少なくとも私はまたカーレンジャーに会えた気持ちになったし、ありがたいことだと感謝しかなかったです。

始まった直後に終わったような文章になっちゃってますな。。。

 

で、こんな25周年のイベントに集ったゴールド免許運転者たちの放送当時の年齢層は?という高寺さんの質問にたいする会場のおよその回答はこちら。

  • 社会人(2割)
  • 中・高・大(2割)
  • 幼・小(圧倒的)
  • 生まれていない(1割)

会場のほとんどの皆さんは、これが初めてのカーレンジャーイベントだったのかなって思ったら、ほんとエモすぎる! 良かったね、本当!

更新手続き2022

25年経っているわけで、みなさんのカーレンジャー知識に誤りがないかどうかを確認するコーナーです。ウィキペディアで高寺さんが激走戦隊カーレンジャーのページを見て、「そうだったっけ?」と思ったところをいちいち指摘するっていう趣旨ですが、当時の世相を覚えてる人があんまりいない雰囲気だったのと、時間の関係でだいぶ端折られた笑。

補完情報として高寺さんが初出ししてきた情報がかわいかった。

高寺さんが最初にイメージしていた株式会社ペガサスの社屋は、某シャンプーのCMに出てきた三角屋根に白壁のお家で、メルヘンたっぷりな感じだったのですが、撮影カットが繋がらないという理由で実現しなかったそうです。

メルヘンな社屋を高寺さんはミニチュアで再現しようとしていたそうですが、もし実現してたら『激走戦隊カーレンジャー』の世界観やストーリーに大きく影響していた気もするね。例えば給料安いのに地球の平和まで守ってられない、っていうセリフは出てこなかったように思うんだけどどうか?

教官たちの苦労話

教官=登壇者から裏話を聞くコーナー。

今回の登壇者のうち、浦沢さん、佐橋さん、まるたさんが戦隊シリーズ初参加組。

高寺さん、竹本さん、佛田さんたちは特撮オタクがそのままスタッフになったようなメンバー。

激走戦隊カーレンジャーは戦隊シリーズのお約束事を知らない方たちと次世代の方たちとで作り上げた、新機軸のスーパー戦隊だったんだなって話を聴きながら思ってました。

 

高寺さん曰く、「浦沢さんが出演承諾してくれたからこのイベントやれた」っていうことだったんですけど、浦沢さん本人はラジオ出演だと思っていたそうで、人前に出るのが苦手な浦沢さんらしいエピソードでした。

イベント中も、ずっと「覚えてない」「興味ない」を繰り返してましたけど、すごい照れ屋さんな感じがしたので裏腹なんだろうなって印象を受けましたね。

またスーパー戦隊のメインライターやってほしいけど、お二人のやり取りを見ていると、高寺さんだったから浦沢さんと上手くやっていけたように感じられて、そうだとするとやっぱり『激走戦隊カーレンジャー』って奇跡的な作品だったと思えるのです。

 

高寺さんが佐橋さんに『激走戦隊カーレンジャー』の劇伴を依頼したきっかけが、『ウルトラマンパワード』の劇伴をされていたから。それがすごく良かったのでBGMの経験豊富な方だと思っていたら、佐橋さんがその当時作った劇伴は10作もなかったそう。

作り方のロジックもなくて、かっこいいインストゥルメンタルを書けばいいと思っていたところ、2ヶ月間に70曲くらい書けと言われて大変な思いをしたとか。

一曲ずつ時間や曲のテンポまで指定されているというお話を聞いているだけで仕事量の多さに胃が縮まる思いでした。

そういう経緯があり、劇伴経験がなかったことが功を奏して、一曲ずつ100%の力を込めた作曲になっています。その後、敵も味方もどんどんパワーアップしていくので最初にすごくかっこいい曲を書いた佐橋さんはもっとかっこいいBGMを書くこととなり苦労したのでした。

 

まるたさんからはアフレコのときの裏話が出ました。

当時は撮影した映像に合わせて声を録音していましたが、役者陣はほぼアフレコ未経験者で、特に口元が動かない変身後のアクションに合わせて声を出すのが難しく、最初の録音は深夜におよんだことが記憶に焼き付いてます、と。

上手くできなくて監督に叱られたキャストに、まるたさんもアドバイスして、だんだん声が出せるようになったという話でした。

 

竹本さんが年間を通じてチーフ助監督を務めるのは『激走戦隊カーレンジャー』で2作目。

そのうち監督やりたいなーって言ってたら44話・45話で監督デビューすることに。44話『不屈のチキチキ激走チェイス!』はタイトル通り6台でカーチェイスするシーンが印象的ですが「新人監督にそれを撮らせるなんてどうかしてるだろと思った」って感想に笑いました。

45話は『ホントの恋の出発点』は荒川稔久さんらしい人間ドラマが活きている脚本で、竹本さんにとっては苦手分野だったそうです。私はこの話何度も見てるくらい好きですよ、恭介かっこよすぎる。

ところで、予告を作るのもチーフ助監督の仕事ということで、ここで竹本さんが監督したうちの7話分を厳選されたのですが、ほぼ上杉実回が選ばれていました。記憶からは飛んでいますが映画館のスクリーンに映った上杉実、めっちゃいい音響で聞こえる上杉実の声、脳みそが焼け焦げるかと思いました。記憶に無いけど。

予告を交通標語にしようというアイデアを出したのは、本人は覚えていないそうですが竹本さんだったらしいです。

普通、予告は本編映像を使うのに予告だけ撮り下ろししてる回もあり、そんなことをしているスケジュールも予算も余裕がないのにやっちゃってる『激走戦隊カーレンジャー』、オタクのこだわりが強くてめちゃくちゃ共感した! で、あとから自分の首を締めることになるパターン、心当たりがありすぎる……。

 

特撮監督の佛田さんによれば、カーレンジャーの頃から特撮のデジタル合成(コンピュータを使って映像を合成する技術)が始まったとのこと。『激走戦隊カーレンジャー』でもバリバリアンをCGで作って宇宙の背景と合成しています。

佛田さんのお話は、見たことのないデザイン画や資料が豊富に見れて、胸がときめきましたね。

佛田さんはミニチュア特撮が好きでやってこられた方なのですが、「セットのミニチュアはやり尽くした、外でミニチュア撮影してみたい」と思っていたところ、激走合体シーンの撮影はセットでは限界があるため外で撮影することに!

激走合体はいつもの採石場で合成なしに撮られていた! みんな今から5話見直して、レンジャービークルが走り回り続けながら合体する、あの迫力ある特撮シーンを噛み締めよう!

激走合体は採石場にコード付きのCCDカメラを装着したラジコンを持っていって撮影したと。佛田さん自ら撮影場所のロケ交渉やお弁当の手配や地面の清掃などをこなし、自主制作映像のような作り方してましたねぇ…って懐かしげに語る姿に、「ほんとに人間が撮影したんだ!」とちょっと感動しましたね。

ラジコンがコケたら塗装し直してまた走らせるっていう話、驚いちゃった。

あとこのレンジャービークルが砂埃をあげて走り回ってるシーンが『激走戦隊カーレンジャー』OPでも大量に使われていて、人よりも車っていうある意味ヤバい映像になっている理由が聞けたのも面白かったです。記憶にないのでその理由はここには書きませんけども…。

私もミニチュア特撮が好きなので、佛田さんの話は特に面白く感じました!

第二部開演

休憩のあと、第二部が始まりました。

休憩中に、今日の登壇者への質問を募っていたので、私は4問書いたのですが時間があればもっと書いていましたねぇ。

第二部はまるたさんの生歌『ダップのうたダップ!』からスタート。

歌詞の途中にセリフシーンがあるのですが、この箇所を先日怪我をした岸さんと闘病中の本橋さんへのエールに変えて歌っておられました。恭介と菜摘を激励するダップの言葉が、ここにはいないお二人に届いてほしいなって思いました。

ダップのうたダップは、録音時に歌いやすいように歌詞を少しずつ変えたのだとか。

なお、まるたさんはジャズシンガーでもあるので、今回もジャズ調の『夢見るゾンネット』を歌いたくて『ダップのうたダップ!』以上に練習してきたそうなのですが、歌えなかったので笑いながら悔しいと仰っていました。どこかでぜひご披露していただきたいです!

日本コロムビアで『激走戦隊カーレンジャー』の音楽を担当された本地ディレクターが(数日前に高寺さんから呼ばれて)客席におられたのですが、7人目の登壇者のように裏話をお話してくださって嬉しかったのと、本地さんが話していくうちにヒートアップして高寺さんをも圧倒していく様がたまらなく面白かったですね。

挿入歌がやたらと多いことで知られる『激走戦隊カーレンジャー』ですが、これはコンサートをしたかったのが理由だったとのこと。

本地さんは、高寺さん主催のイベントがもう5回目だと聞いて、「6回目はコンサートできるんじゃないの?」と推してくださってました! やってほしい〜!

本地さんが佐橋さんの音楽がいかに素晴らしいかを熱く語り、佐橋さんもクリスマスソングを書きたかったという思いを語り、高寺さんがオーケストラ音楽の豊かさを説く、全員カーレンジャーへの愛情がもりもりあって、それをカーレンジャーファンがニコニコしながら聴いている、この素晴らしさったらなかった!

ここで『ジングルベル〜フルアクセルバージョン〜』や『Merry Xmas! from カーレンジャー』を劇場で聴けたら最高だったな〜。

以下余談。クリスマスといえば、コロちゃんパック・クリスマスアルバム・本編と3回クリスマスをやってる『激走戦隊カーレンジャー』。本編のクリスマス3部作を担当された田崎監督に撮影時の思い出を伺ったことがあるのですが、『最終回が近づいている寂しさも含んで独特のテンションになっていた。キャストと思い出に残るような回にしたかった』という旨でした。

クリスマスにかける熱量が異常な『激走戦隊カーレンジャー』。皆さんからのお話をきいて改めて大好きになりました!

閑話休題。ここから、佐橋さんが選ぶBGM5選を聴きました。映画館の音響だと、テレビで聴くよりも音の重厚感や情報量が何倍にも増幅されるんですね! ちょっと震えるくらいの体験でした。
ミュージックコレクションを持っていないので、BGMタイトル書けなくてすみません。

①バリバリアン。ボーゾックは大人っぽいジャズをコンセプトにしていて、冒頭のトランペットが非常に印象的ですが、エリック・ミヤシロさんの演奏だそうです。佐橋さんの考える、一番カーレンジャーっぽいBGMがこれだそうで、酒場の大人っぽい雰囲気の出てる曲です。

ちなみにカーレンジャー側はオーケストラ+ロックを基調にしていて、若さやかっこよさを表現しているんだとか。

②ボーゾックが襲撃してるときのBGM。これは佐橋さんの意欲作で、リズムはシンセサイザーで残りはオーケストラ。

③カーレンジャーが現場に向かうときのBGM。ディープパープルをイメージした、ドライブ感あふれる感じのやつ。

④RVロボ合体シーン。ラテンパーカッションのリズムだそうです。音楽の素養が無いので知らんかった!

⑤激闘!激走戦隊。「高寺さんからコレ何回練習したんですかって聞かれたんですけど、練習はしていない。スタジオミュージシャンに演奏してもらっているけど、その場でピタッと音を合わせる。録音はだいたい3回くらい演奏するけど、その時の勢いを大切にしているから1回目や2回目が本番になることもある」っていう話をしてらっしゃったんですけど、全員プロフェッショナルだ〜!

音楽に限らず、『激走戦隊カーレンジャー』って本物を出してくるんですよね。

音も電子音ではなくて生音にこだわっているし、浦沢さんも子ども向けではなくて自分が考える面白いものを出している。高寺さんの「子どもに必要以上の嘘をつかない」というこだわりが造り手、造り手から視聴者へと伝わって、心に残る作品になっているんじゃないでしょうか。

質疑応答のコーナー

休憩中に集めた質問をプリントアウトして登壇者に配ったのですが、紙が束!!

こういうコーナーは質問の集まりが悪いことが普通だそうですが、質問の量に皆さん驚いてらっしゃいました。

いやいや、舐めないでくれる? こちらは25年待ったんですよ? と私は思ってましたね…。

集まった質問も書けない内容ばかりなので、回答のうち1つだけ。

浦沢さんは『戦う交通安全』というキャッチコピーを流行らそうと思っていたんですが、当時はおもちゃなどのグッズに全然使われなかったものの、今回グッズ化したので報われたようです。良かった良かった。

激走戦隊カーレンジャー Tシャツ 戦う交通安全| プレミアムバンダイ
激走戦隊カーレンジャーのアイテム登場

質問コーナーが終わって、最後皆さんから挨拶があって、スクリーンに撮了のときらしき写真が映されました。集合写真の後ろでガソリン爆破してるのにみんな笑顔でシュールな写真でしたが、つられて笑顔になっちゃういい写真でした。

こういうイベントって締めくくりは泣かしにかかることが多いんですけど、さっぱりしていたし浦沢さんの挨拶(岸さんを「セキくん」と呼んだ)で笑わされたので、明るい終わり方が最後まで『激走戦隊カーレンジャー』らしかったなぁっていう感想です。

強いていえば、挿入歌の『カーレンジャー音頭』や『青春サーキット』を歌われた朝川ひろこさんが、認知症のお母様のことを思って歌われたアルバムを制作しましたという本地さんの告知にちょっとうるっとしました。リンク貼っておきますね。

ALBUM
「こころのふるさと」歌/朝川ひろこ 作詞:石川絵理/作曲・編曲:チシャキタイチ M1 こころのふるさと M2 見上げてごらん夜の星を M3 リンゴの唄 M4 恋のバカンス M5 Somewhere Over The Rainbow M6 Charade M7 Moon River M8 黒いオルフェ M9 Fly Me...

ほんと、ずっと『激走戦隊カーレンジャー』好きで良かったなーってしみじみ思いましたよ。

コンサートも実現してほしいな〜〜!

※今回使用した写真は塾長さんからご提供いただきました。ありがとうございます。

コメント

  1. ダップことまるたまり より:

    あの日の記憶が甦りました!
    素晴らしいレポート、ありがとう!!

    • みやこ より:

      ま! まるたまりさん!
      コメントありがとうございます~ううう、嬉しいダップ
      めちゃくちゃ頑張って書いてよかったです!
      いつまでもカーレンジャーファンでいることを誓います笑

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